AI執筆ツールによるEC商品説明文の自動ライティング
JNEWS会員配信日 2022/10/25
テキストコンテンツを書くライターの業界でも、AIの影響力は高まっており、記事制作を半自動化できるツールが実用化されるようになってきた。これはAIライティング支援ツールというカテゴリーで、ここ数年の間に急成長してきている。
2021年に米サンフランシスコで創業した「Copysmith」は、最先端の機械学習を使用して、eコマースサイトの商品説明文、広告、ブログ記事などを、わずか数秒でAIが執筆するツールを開発している。
Copysmithによる原稿執筆の方法は、原稿の種類、ターゲットにしたい読者層（年齢、ステータス、ライフスタイル等）、商品説明の中で使いたいキーワードなどを指定するだけで、AIが文章を数秒で自動作成する。出力される原稿は、同じ条件設定でもすべて異なるため、eコマースの同業者が同じ商品の説明文を出力しても、同じ内容になることはない。これは原稿の盗用トラブルを避けるためにも重要なことだ。
また、Amazon、eBay、Etsyなどで商品販売するための原稿は、それぞれのECプラットフォームに最適化された内容にすることができる。Amazon向けの商品説明文では、正確かつ簡潔な文章にして、サイズ、色、重量、寸法、納期の情報も含めるようにチューニングされ、Amazonのガイドラインに文章が違反していないかもチェックできる。
AIが自動作成した文章には不自然な部分もあり、そのまま掲載すると検索エンジンのランクが低くなる懸念があるため、出力された文章をライターが修正して使うことが推奨されている。EC事業者は、商品アイテム毎に説明文を作成する必要があるが、AIツールの登場により原稿執筆にかかる時間を80％以上削減することも可能になってきた。
Copysmithの利用体系は、月間に出力できる原稿のクレジット数によって月額定額の料金が設定されている。商品説明文は１原稿あたり400～500ワードが基本となり、それを１クレジットとして、最も安いスタータープランは75クレジット（最大4万ワード）で月額19ドル。上位コースのプロプランは、400クレジット（最大24万ワード）で月額59ドルに設定されている。1クレジット（1原稿）の作成コストでみると、0.15～0.25ドル（約21～35円）という単価になる。
これをライター（人間）の原稿料と単純に比較することはできないが、同じ商品説明文を１原稿あたり400ワードでライターに依頼すると、最低でも15ドルは払わなくてはいけないため、人力のみによる75クレジット分の原稿作成コストは 1125ドル（約15万円）になる。
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