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ChatGPT導入によるセールスオートメーションの方向性

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JNEWS会員配信日 2023/6/20

 販売業務を自動化させることは、インサイドセールスによる法人営業の分野でも進められている。インサイドセールスは、訪問営業をするのではなく、電話や電子メールで見込み客を獲得して、オンライン商談や契約に結びつけることを目的としている。テクノロジーによって、インサイドセールスの手法も進化しているが、いま模索されているのはChatGPTの活用である。

海外で具体的な方法として行われているのは、 LinkedInに登録されているユーザープロフィールの中から、セールス対象としたい会社の経営者や担当者を検索して、彼らの出身地、出身校、趣味、スポーツなどにマッチした友達申請(つながり申請)のメッセージ文をChatGPTに書かせることである。

ChatGPTは、個人情報の観点から、LinkedInのユーザープロフィールを直接調べて、その情報に基づいたメッセージ文を書くことはできないが、プロフィール欄の項目をプロンプトとして指定することで、カジュアルな文章から、フォーマルな文章まで、文字数を指定して自動作成させることができる。

面識の無い相手に対して、コンタクトを取るために送信される電子メールは「コールドメール」と呼ばれるが、その返信率は平均1~3%と言われている。しかし、相手の詳しいプロフィールを把握してパーソナライズしたメールを書くことで、返信率を10~20%に高めることができる。丁寧なメールをすべて手書きするのは手間のかかる作業のため、ChatGPTと連係させたメール文書の作成支援ツールが次々と開発されるようになっている。

一例として、米国のスタートアップが開発する「SalesBlink」は、セールス担当者が見込み客に対して送信するメール作成の支援をするシステムだが、ChatGPTとの連係もしている。SalesBlinkの中には、LinkedInなどから入手された、各業界、企業の見込み客リスト(メールアドレス)がデータベース化されており、メール作成フォームで伝いたい項目を簡潔に入力して、文章のトーン(カジュアルやフォーマル)や長さ(文字数)を指定するだけで、高品質なメールを数秒で作成することができる。

送信したメールの開封率や、返信メールの状況も管理できるため、レスポンス率の高いメール文章をテンプレート化していくことによって、メール営業の精度を高めていくことができる。SalesBlinkの利用体系には、1ユーザーあたり月額39ドルと59ドルのプランがあるが、ChatGPTのメール作成機能が使えるのは、後者に限定されている。

SalesBlink

 これからの法人セールスでは、顧客管理システム(CRM)の中にAIが組み込まれて、見込み客の分析、電子メールの自動化、契約管理などが行われていくことになる。

ChatGPTを、社内のCRMと連係させることで営業ツールとして活用する取り組みも海外では進んでいる。顧客との商談や契約内容を機械学習させることで、セールスオートメーションに対応した強力な営業ツールに育てていくことは、営業組織を強化・改善するセールス・イネーブルメント(Sales Enablement)と呼ばれる市場とリンクしている。

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・ChatGPTを活用したセールスオートメーション
・AIと連係した法人セールスの方向性
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・AI価格交渉エージェントが商談する未来社会の方向性
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