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未来の仕事仲間が示すオフィスワーカーの姿と働き方格差

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JNEWS会員配信日 2022/2/8

 日本でサラリーマンとしての働き方が普及したのは、産業の重化学工業化が進んだ1920年代以降のことで、歴史としては100年程度に過ぎない。産業構造の変化によって労働形態は変化しているため、未来のサラリーマン像も変化していくことになる。

働く環境が健康面に与える影響から「サラリーマンの未来」を研究しているのが1920年代から、その時代に適した事務機器の開発を行っている世界的なオフィス用品メーカーのFellowes社で、欧州のサラリーマンを対象に行った調査レポート「Future of WorkColleague Report」を2019年に発表している。

Future of WorkColleague Report(PDF)

同レポートによると、1990年以降のサラリーマンは9割が仕事環境の問題から健康面の不調を抱えている。長時間の通勤やPC画面と向かい合うデスクワークの増加によって、血圧の上昇、体重増加、背中や腰の痛み、頭痛、目の充血など、具体的な症状を自覚している人は5割以上になる。勤勉で長時間働く人ほど運動時間は少なくなり、1日に10時間以上働く人は、心臓発作や狭心症など心血管系の病気になるリスクが60%高くなることが報告されている。

それ以外でも、現代のサラリーマンは、仕事のプレッシャーによるストレス、不眠症などもあり、健康的な働き方をしているわけでない。それを継続していくとどのような姿になるのかを、2040年頃に訪れる未来の仕事仲間「Emma(エマ)」というオフィスワーカーのプロトタイプとして公開している。

■未来の仕事仲間 Emma(エマ)

さらにFellowes社では、コロナ禍で普及するリモートワークの健康リスクについても調査をしている。欧州で4ヶ月以上の在宅勤務を行っているリモートワーカー(約7000人)の中では、35%が精神的なストレスを抱え、37%が腰痛に苦しんでいる。

今後も長期的な在宅勤務を希望する者が8割を超す中でも、自宅の仕事環境は、会社オフィスよりも悪いため、身体的な苦痛を取り除けるホームオフィス用品の支給を会社側の義務として法制化することも必要という見解が示されている。在宅勤務者が求める自宅オフィス用品として最も希望が多いのは、腰痛の防止効果があるチェアである。

またメンタル面でも、会社オフィスよりも自宅のほうが集中力を持続させることが難しく、仕事時間が長くなる傾向がある。そのため、社員のメンタルケアと仕事の生産性を高めるためにも、通勤と在宅勤務の日を柔軟に決められるハイリッドワークが、未来の働き方としては理想的という結論が示されている。

《在宅勤務者が身体と心に抱える悩み》

New Way of Working(Fellowes)

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