不眠症に悩む人は多く、日本国内でも睡眠薬の服用者は約500万人とみられている。しかし副作用への配慮から睡眠薬を使わずに、安眠へと導けるアプリケーションの開発は不眠症治療の現場で求められている。
睡眠薬に代わる睡眠アプリの開発と睡眠インセンティブ

JNEWS会員配信日 2017/12/9

 睡眠の時間や質を科学的に分析して、不眠症の改善をするサービスには、大きな潜在ニーズがあるとみられている。その裏付けとして、睡眠薬の市場規模は非常に大きく、日本では500万人の服用者がいるとみられている。


医薬業界のビッグデータ分析に詳しいインテージテクノスフィアが、国内健康保険組合の匿名化された健康データを分析したところによると、医療機関で診療を受けた患者(19.1万人)の中で約5%が睡眠薬の処方を受けており、高齢になるほど処方率は高くなる。睡眠に悩みを抱えているのは、成人人口の3割にあたり、その中の6~10%が不眠症と診断されている。

《診療患者の中で睡眠薬処方がされる割合》
 ※出所:メンタル関連疾患と睡眠薬の実態調査

不眠の症状が長引けば、仕事の能率が低下したり、うつ病を発症するリスクもあることから、企業としても従業員の睡眠対策には配慮する必要がある。そこで注目されているのが、睡眠薬よりも安全で、効果が高い睡眠改善ビジネスの開発である。

 最近では、メンタルヘルスの治療に使われている「認知行動療法」のメソッドが、不眠治療にも採用されている。認知行動療法とは、医師のカウンセリングによって、日々の不安や悩みに対するストレスのパターンを分析して、心が軽くなるような思考の方法をトレーニングしていくものである。不眠に対する認知行動療法は、睡眠薬を使いたくない患者に対して行われているが、自由診療のため1回あたりのカウンセリング料は約1万円と高く、医師が対応できる患者数にも限界がある。

これをバーチャルな医師によって行おうとするのが、認知行動療法に基づく睡眠改善アプリのコンセプトで、効果が実証されると、保険適応の医療アプリとして処方される期待も高まっている。

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