健康関連ビジネス
  
Top > 健康関連ビジネス
  日本よりもタバコの規制が厳くなっている欧米では、禁煙の成功率を高められる健康プログラムが求められており、保険団体などがスポンサーとなったスマホアプリの開発も進められている。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
禁煙とダイエットをテーマにした
健康プログラムの開発商機
written in 2012/10/11

 健康に良くない生活習慣といえば、飲酒や喫煙が真っ先に思いつく。特にタバコは、周囲の人達にも副流煙の害があることから、禁煙を奨励する風潮は世界的に高まっている。それでも、タバコを止められない人は少なくないのが実情だろう。

《世界各国の喫煙率》

 

そこで、禁煙プログラムを開発することは有望に思えるが、これまではビジネスとして成功している実例を見つけることは難しかった。それは、「禁煙=タバコの売上減少」により、タバコメーカーがダメージを受けることと関係がある。マスコミにとっても、タバコメーカーは大手の広告主であるため、禁煙キャンペーンを大々的に支援することは難しかった。

しかし近頃では、多くの国で、タバコ広告に規制がかけられるようになったり、法律(禁煙法)を制定して、人が集まるレストランや公共施設での喫煙を禁止しはじめていることもあり、禁煙プログラムを支援しようとするスポンサーも増えてきている。

英国政府は自らがスポンサーとなり、国民保険サービス(NHS)を通して大々的な禁煙キャンペーンを、今年の10月に実施中だ。その中の「Stoptober」は、10月1日から28日まで禁煙を実行するプログラムで、参加者は公式サイトに登録すると、スマートフォン用の禁煙アプリをダウンロードすることができ、同じ禁煙中の参加者と励まし合ったり、禁煙によってどれだけのお金が節約できたかを確認したり、禁煙の進行に合わせてバッジを受け取ることができる。



このキャンペーンは、「1ヶ月の禁煙に成功した人は、再び喫煙をする傾向が少ない」という研究結果に基づいて実行されている。

その他にも、スマートフォン向けの禁煙アプリは多数開発されているが、基本的な機能は似通っている。その中でも、比較的評判の良い「Cold Turkey」というアプリ(4.99ドル)は、禁煙している日数や、タバコを購入せずに節約できた金額、ニコチンの害についての解説などが表示される内容だが、これだけでは、必ずしも禁煙効果が高いとは言えない。

もっとユニークで、高い効果が期待できる禁煙アプリを考案できれば、保険会社や製薬会社、健康関連の団体がスポンサーとして支援してくれる可能性もある。

健康関連ビジネス一覧へ

この記事の核となる項目
 ●健全な生活習慣を支援するソーシャルヘルスの潜在市場
 ●子どもの肥満改善をするソーシャルゲームの仕組み
 ●社員が不健康になるほど重荷になる米国企業の医療保険
 ●従業員向けの社内ワークアウト・プラットフォーム
 ●ソーシャルヘルスゲームのビジネスモデル解説
 ●禁煙支援ビジネスはなぜ成功しないのか?
 ●食事内容を改善するオンラインダイエット業者
 ●医療格差を容認した米国健康保険の仕組みと長寿への人生プラン
 ●市民スポーツを収益化する発想とウォーキングツアーの事業化
 ●科学的な理論と手法によるダイエット専門家として起業する道


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2012.10.11
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●世界の禁煙規制が外食業界に与える影響と生活スタイルの変化
 ●罰金と報酬で刺激するスポーツクラブのモチベーション向上策
 ●米国が仕掛けたベジタリアン育成と食生活のエリート人材
 ●100万人会員を超すオンラインダイエットサイトの事業モデル
 ●中年オヤジはなぜ太るのか?日本人向けダイエットの誤解
 ●アンチエイジングと薄毛治療からみた自由診療ビジネス