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  医療人材の求人倍率が高まる中で、フリーランスを目指す薬剤師や看護師が増加。病院の勤務は不規則であることから、家庭と仕事を両立するためには、フリーランスとしてのほうが働きやすい。
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フリーランスを目指す医療人材の
紹介ビジネスとレジスト事業
written in 2012/2/2

 日本の病院や薬局で費やされている医療費の総額は36兆円/年という規模だが、その中では、16万人の医師、140万人の看護師、その他の医療スペシャリスト達が働いている。

しかし、患者数が増加していくことに伴い、医療人材が不足していくことは確実で、平成40年頃までは、需要(患者数)の急増に対して、新たな人材の育成が追い付かない見通しだ。全国の有効求人倍率(平成23年)をみても、医師や薬剤師は6.3倍、看護師は3.3倍という、超売り手市場である。

《職種別にみた有効求人倍率(平成23年11月)》

  

そのため、医療現場向けの人材ビジネスは、今後の有望市場として見込まれている。ただし、病院など医療機関への人材派遣は禁止されているため、正式な雇用先と求職者とのマッチングを行う「人材紹介サービス」のほうが、ビジネスとしては主流になっている。

人材業者が、求職中の看護師を病院に紹介して、雇用が決まった場合の紹介手数料は、その人の年収に対して20%前後というのが相場だが、近頃では、業者間の競争が激しくなって、5〜10%の手数料で紹介する業者も登場してきている。

《看護師の人材紹介モデル例》

  

 それでも医療業界の人材マッチングには難しい課題が山積している。医療の現場は3Kであることに加えて、勤務時間が不規則であることから、女性は仕事と家庭の両立が難しく、結婚や出産を契機にして、職場(病院)を退職する人が多いのだ。これは看護師に限らず、女性の医師にもみられる傾向である。

しかし医療の現場にとって、女性の有能な働き手を失うことは痛手であり、これを解決するためには、もっと柔軟に働ける勤務体系を再構築することが急務の課題といえる。その先行例として、米国では、看護師がフリーランスとして働くための仕組みが整っている。

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この記事の核となる項目
 ●1回8千円、クスリはなぜ高いのか?
 ●処方箋1枚あたり調剤医療費の解説
 ●水面下で起こっている医薬品の値崩れ
 ●最安ルートを患者が探す米国のクスリ事情
 ●オンライで調達する処方薬の購入ルート(米国)
 ●不足する医療人材の紹介ビジネスモデル解説
 ●看護師に起こるフリーランス化の動き
 ●フリーランス看護師を支援する「レジストリー」とは
 ●シニアケアサービスのフランチャイズ展開モデル
 ●FCチェーン化するクリニック経営/医師とオーナーの分業
 ●医薬品の過剰在庫が招く正規外流通ルートと値崩れの実態
 ●自費で雇う医療コーディネーターへの期待と先進医療の動向
 ●イザという時の安心を積み立てる医療保険のトリックと盲点
 ●平均より長く生きるためにはコストがかかる長寿の傾向
 ●保険に頼らない自由診療の人気にみる医療・介護業界の行方
 ●介護保険の陰に隠れた家政婦サービスの業界構造と潜在市場


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 ●玉石混淆の健康サービスが生き残るための医師との協業ビジネス