TikTokハッシュタグが動かす消費者行動とヒット商品
TikTokのユーザー層は10~20代が6割を占めているため、若い世代を顧客ターゲットとする企業の中からも成功例が出てきている。2012年に英国アストン大学の学生が創業した Gymshark(ジムシャーク)は、フィットネスアパレルの新興ブランドで、現在では世界180ヶ国以上の消費者にフィットネスウェア、パーカー、レギンスなどの独自商品をネット直販するDTC(Direct-to-Consumer)ブランドに成長しているが、TikTokでは、430万人以上のフォロアーを獲得することに成功している。
■Gymshark
■GymsharkのTikTokアカウント
同社のTikTok戦略は、有名アスリートのように数百万人規模のフォロアーを抱えるメガインフルエンサーを起用して高額の契約金を払うのではなく、フォロアーは少なくてもZ世代からの支持率が厚いマイクロインフルエンサーと提携しながら、各種のキャンペーンを展開していった。
2019年1月に実施された「Change your life」は、ダイエットや筋トレをするユーザーに、66日後のトレーニング成果を競わせるもので、チャレンジの勝者にはGymsharkグッズ1年分がプレゼントされる特典を与えた。
このキャンペーンの参加条件は、#gymshark66のハッシュタグを付けた動画をトレーニング開始前、トレーニング期間中、66日間のキャンペーン終了時に投稿することとした。キャンペーンの告知は、提携したインフルエンサーを起点として行われ、190万以上のいいね、12,576 のコメント、4,550万の動画再生回数を獲得することができた。
このようなハッシュタグによるユーザー参加型のキャンペーンは「ハッシュタグ・チャレンジ(HTC)」と呼ばれて、多様なマーケティングが展開されるようになっている。TikTokのアルゴリズムでは、特定のハッシュタグがユーザー間で頻繁に使われるほど、For Youページ(ホーム画面)での露出頻度が高まるため、企業はインフルエンサーと協力してユニークなHTCキャンペーンを次々と仕掛けていくことが、自社のブランド認知度を高めて、フォロアーを増やすことに繋がる
TwitterやInstagramでもハッシュタグによるマーケティングは行われているが、そのエンゲージメント率が1%前後であるのに対して、TikTokでは17.5%と非常に高いことが、TikTokの公式データとして発表されている。
■Branded Hashtag Challenge: Harness the power of participation
■この記事の完全レポート
・JNEWS LETTER 2023.2.4
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ
■この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
・店員からライバーに進化するライブコマースの小売業
・アルゴリズムで淘汰される職業ユーチューバーの転換期
・従業員インフルエンサー育成によるブランド価値の高め方
・インフルエンサー発掘による越境動画コマースの手掛け方
・TikTokを起点としたマイクロラーニングの収益化モデル
※バックナンバー用ID、PASSWORDを入力してご覧ください。
(ソーシャルビジネス事例)/(トップページ)/(JNEWSについて)/(Facebookページ)
これは正式会員向けJNEWS LETTER(2023年2月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。