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eスポーツイベント開催の集客力と地域経済の活性効果

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JNEWS会員配信日 2019/11/25

 これまで家庭内で楽しまれてきたゲームを「eスポーツ」に進化させて収益化する道筋は、ゲームを競技種目と位置付けた大会運営を事業化していくことにある。海外では、人気ゲームのトーナメント大会が、毎日のように各地で開催されているが、その運営形態は、ゲームの開発元や配信会社(パブリッシャー)が運営するオフィシャル・リーグと、外部の団体が独自に運営するサードパーティ・リーグの2種類がある。

eスポーツビジネスには、ゲームのパブリッシャー以外でも、サードパーティ業者としてリーグ運営ができるのが特徴である。

サードパーティ・リーグの主催団体は、企業からのスポンサー収入、観戦チケットの販売、大会の放映権料、広告収入、グッズ販売などを主な収益源として、各地の大会を運営している。その中でも、スポンサー収入は大きなウェイト占めており、賞金総額が高額になるほど、有力なゲーマーが参加するようになり、リアルとネットを合わせた観客数を増やすことができる。

2000年にドイツで設立された「Electronic Sports League(ESL)」は、世界で最も成長したサードパーティ・リーグの運営会社として知られている。ドイツ、米国、英国、スペイン、中国、オーストラリアなどで、複数のゲームタイトルを対象とした大会を実施して、400万人以上のゲーマーと、2,700万人以上の視聴者を集めている。ESLには、一般のゲームユーザーが参加できる「チャレンジャーリーグ」と、その上位に世界最強のプレーヤーが集まる「プロリーグ」があり、アマチュアがプロへと昇格できる道筋が作られている。

ESLトーナメントの最高峰として開催される「インテル・エクストリーム・マスターズ(IEM)」は、インテルが公式スポンサーとなり、北米、欧州、オーストラリア、アジアの主要都市で開催されている。

2019年2月に、ポーランドのカトヴィツェ市を開催地として10日間の日程で開催された「IEM Katowice 2019」では、世界60ヶ国から600人以上のプレイヤーが集まり、賞金総額250万ドルをかけて6つのゲームタイトルでトーナメントが行われた。
期間中に会場を訪れた観客は17.4万人、ネット上の配信プラットフォームでオンライン観戦をした視聴者は2億3,000万人と発表されている。

カトヴィツェは、ポーランド南部にあり人口30万人、昔は炭鉱で栄えた工業都市だが、近年の製造業衰退により雇用情勢は悪くなり、若者を地元に留めておくことが困難になっていた。そこで新たな産業として「eスポーツ」に着目して、メジャーな大会を誘致することに成功した。現在では、世界のゲーマーがカトヴィツェを“聖地”と崇めて、いつか訪れたいと憧れている。

IEM Katowice 2019
■IEM Katowice大会の紹介映像(2018年大会)

 eスポーツ市場への参加者は、プロゲーマーをピラミッドの頂点として、その下に一般のアマチュアプレイヤー、さらにオンラインで観戦する視聴者によって構成されている。潜在顧客層が他のスポーツよりも広いことにより、魅力的な収益構造が形成されている。

トーナメントリーグの運営形態には、ネットでゲーム対戦をするオンライン大会と、リアルな会場で対戦するオフライン大会とがあるが、予選はオンラインで行い、チャンピオンを争う決勝戦は、観客を集めたオフラインのビッグイベントとして開催されるケースが多い。

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