ソーシャルビジネス事例集
  
Top > ソーシャルビジネス事例集
  シェアリングサービスの各プラットフォームでは、入会者の基準や条件を定めることで共有サービスの信用水準を維持してる。これは「業者と顧客」との関係よりも厳しいものであり、信用ランクの高いユーザーが集まるコミュニティとしての役割も果たすようになってきている。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
シェアリングコミュニティの優劣を決める
新たな信用システム
JNEWS会員配信日 2014/8/29

 シェアリングするモノやサービスの内容によっても、信用調査の方法は工夫していくことが大切で、それがシェアコミュニティの優劣を決めることに繋がる。
個人と個人の直接取引の場となるシェアコミュニティでは、信頼できる人のみ集まっていることが、サービスの安全性を担保することになるためだ。

個人間のカーシェアリングを仲介する「RelayRides」では、車両を借りられるメンバーの入会条件として、薬物や飲酒による運転、重大事故を起こした経歴が無いことは当然として、過去に一度でも、時速20マイル(約32km)超のスピード違反をしたことがある者も、入会の対象外としている。これは、一般的なレンタカー業者よりも厳しい条件だ。

タクシーに代わるシェアリングサービスとして、マイカーの便乗・相乗りを仲介する「Lyft」でも、ドライバーの運転歴をチェックして、過去3年間で2回以上の交通違反をしていないことを、入会の条件にしている他、シェアリングに使用する車両は2000年式以降で、19項目の安全点検に合格する必要がある。さらに、相乗り後には、ドライバーと同乗者(乗客)がお互いの評価をして、ドライバー側は5点満点で「4.6」を下回ると、リストから消えていく仕組みになっている。

Lyftに登録をして、運転の仕事をしているのは、パートタイムのアマチュアドライバーだが、「二種免許」のように、ライセンスを一度取得してしまえば、プロのドライバーとして仕事を続けられるのではなく、評価の変動によっては仕事ができなくなってしまうのも、シェアリングサービスの厳しさである。

また、新たなオフィス共有の形として、日本でも普及しはじめた「コワーキングスペース」の中でも、入居メンバーの質が問われるようになってきている。最近のトラブルとして多いのは、マルチ商法やパーティ商法などの主催者が入居して、勧誘目的のゲストを招いたセミナーや勉強会を頻繁に開催しているようなケースである。

東京都内では、既にコワーキングスペースが乱立してきているが、立地、設備の内容、料金などの条件だけではなく、最終的には、優良な起業者のみが集まる場となることが、生き残りの条件となる。

この記事の主な項目
 ●シェアリングユーザーの成長過程とは
 ●欧米シェアリング人口の割合と市場規模
 ●シェアリング経済で形成される信用社会の仕組み
 ●入会条件で決まるシェアコミュニティの価値
 ●自家製食品をシェアするフードスワップ
 ●多様なスキルを交換するためタイムバンキング
 ●タイムマネーによる労力の取引交換
 ●脱マイカー世代を取り込むタクシー業界向け集客支援ビジネス
 ●スキルシェアリングによる労働市場のセカンダリーマーケット

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2014.8.29
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

この記事に関連したバックナンバー
 ●スマホとSNSで優良人材を発掘するモバイルリクルート市場
 ●シェアリングエコノミーのエリート層と新たな信用社会の幕開け
 ●経歴詐称を見破る信用データベースと身分証明カードの商機
 ●ソーシャル社会の信用力として活用されるクレジットスコア
 ●安全コストを意識したカーシェアリング事業の採算と転換期

(ソーシャルビジネス事例) / (トップページ) / (JNEWSについて)