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希少ジーンズを発掘するデイムハンターの起業モデル

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JNEWS会員配信日 2023/11/26

 埋もれた中古品の中から潜在価値が高いものを発掘するのがヴィンテージバイヤーの仕事だが、もともとは趣味としてスタートした活動が、近年のヴィンテージブームにより職業として成り立つようになっている。

英国のブリット・イートン氏は、ヴィンテージジーンズの発掘(デニムハンター)を本業としている、この業界の著名人で25年以上の経験を重ねてきた。彼の活動は、古い町を訪れて農家に昔のジーンズが眠っていないかを探して回ったり、廃坑となった鉱山で土に埋もれているジーンズの発掘も行っている。

鉱山に入るには、政府や地権者の許可が必要になるが、廃坑で亡くなった人の遺体が放置されていないかを調査する会社のメンバーに加えてもらう方法で、合法的なデニム探索をしている。

そうして回収されたジーンズは、コレクターに対して平均100~200ドルで販売されるが、1800年代の希少なジーンズはオークションにかけられて、過去には76,000ドルで落札された例もある。彼が発掘、回収したジーンズは10ヶ所以上の倉庫に保管しているが、その大半が50年以上前の生地であるため、ゴミ同然のものでもコレクターにとっては1ポンド(453g)あたり10ドル以上の価値がある。

■Brit Eatonのジーンズ発掘作業

彼の顧客には、日本人バイヤーも多数含まれており、重要な売り先となっている。
日本人バイヤーは汚れたままのジーンズを買い取り、クリーニングと緻密な修理をすることで付加価値を高めて再販することが得意である。コレクターの中でも、希少なジーンズを10,000ドル以上で購入するのは、日本人が最も多いと言われている。

ブリット・イートン氏は、2015年まで米コロラド州で実店舗を経営していたが、現在は、自分の発掘品を更に高く売る販路として、独自のオークションイベントを開催する方法へと移行している。「Durango Vintage Festivus」は、同氏が主催する屋外イベントで、発掘現場に近いコロラド州やニューメキシコ州などで開催されている。このイベントには世界中のバイヤーが集まり、オートキャンプをしながら、オークションやフリーマーケットを楽しんでいる。

■Durango Vintage Festivus映像

このようにして海外買い付けを行ったバイヤーは、古着を自分の店で販売するが、ヴィンテージ品は安定的に仕入れられるわけではないため、在庫が集まった段階で期間限定の出店をするポップアップストアも最近では増えている。大手の百貨店やショッピングモールでも、ヴィンテージ品の高い集客力には注目しているため、短期の出店契約は進めやすくなっている。

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