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トレジャーハンティング事業の立ち上げ方と着眼テーマ

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JNEWS会員配信日 2023/3/1

 古着ビジネスの起点となるのは、リサイクル回収された古着の山から有望商材を発掘する作業で、洗濯をするだけで再商品化できるものから、修理や加工をすることで、商品価値を高められるものを探すことが「トレジャーハンター」という職業として成り立つようになっている。

英国とスウェーデンで15店舗のヴィンテージ古着店を展開する「Beyond Retro(ビヨンド・レトロ)」は、古着の入手先として、慈善団体やリサイクル団体からの調達と、古着のリサイクル施設という2のルートを持っている。後者のルートには、ヴィンテージ衣料の専門教育を受けたトレジャーハンターを組織化して、各地の施設を巡回して、1日あたり何千点もの古着を回収している。

同社は、ヴィンテージ価値のある古着のトレンドを、流行、年代、サイズ、スタイル、ブランドなど項目別にデータベースとして蓄積しており、そこにトレジャーハンターが持つ経験を重ねて、有望商材となる古着の収集を行っている。

しかし、回収される膨大な古着の中から、商品価値あるヴィンテージ品を発掘できる確率は、0.1%未満に過ぎない。そこで残り 99.9%の古着を廃棄させない解決策として、「Beyond Retro LABEL」という独自レーベルを作り、古着の生地をアップサイクルしたヴィンテージ再生服の製作も行っている。服のデザインは20~30のスタイルに絞り込み、製造はインドの直営工場で行うことにより、販売価格はファストファッションと同程度に抑えられている。

Beyond Retro
■Beyond Retro店舗の紹介映像

 米国や欧州では、古着が回収されるリサイクル倉庫が Rag House(ラグハウス)と呼ばれており、古着小売業者への卸売部門もあることから、トレジャーハンターが掘り出し物を探す拠点となっている。※Ragは、ぼろ切れの意味。

ラグハウスの中には、大量の古着が保管されており、倉庫の入場時に数百ドルから数千ドルの前払い金を払うと、仕分け前の古着を自由にピッキングできたり、大まかなカテゴリー別に仕分けされた100ポンド単位(約45kg)のベール(古着を圧縮して梱包したもの)で購入することができる。1つのベールには、100~200着の古着が梱包されており、どんな服が入っているかは事前に確認できないが、1着あたりの仕入原価は安いのが利点だ。

ラグハウスの正体は、古着を海外輸出するための物流倉庫であるため、一般には所在地も公開されていないことが多いが、最近ではトレジャーハンティングをする起業者も増えているため、個人バイヤー向けの卸売りにも注力するようになっている。

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