遠隔教育のツールとして、生徒と教師の手書きノートを写し出せる「書画カメラ」の活用が注目されている。書画カメラは受験指導の他にも、美術や趣味のオンライン教室などにも導入されるようになっている (JNEWSについてトップページ
書画カメラを活用したオンライン教育サービスの開発

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JNEWS会員配信日 2021/1/24

 オンライン家庭教師のツールとして使われるのは、ZOOMやSkypeなど汎用のビデオ会議システムが多いが、リアルで対面するのと同レベルの指導を行うためには、独自の工夫も必要になってくる。

ZOOMにはホワイトボード機能があり、手書きの文章や図表を書き込むことができるが、生徒が練習問題を解くノートを見ながら、理解度を把握するようなことまでは難しい。そこでプロ教師の中では、顔の表情を確認するためのWebカメラと、ノートの紙面上を写せる手元カメラの2種類を併用することが定着しはじめている。

手元のノートや参考書の紙面を写せるカメラは「書画カメラ」または「ドキュメントカメラ」と呼ばれ、安いものは1.5万円前後、カメラの解像度が高くて手元のズームアップ機能があるものでも、実売価格3万円台で購入することができる。
もともとは、学校の教室に設置するICT機材として開発されているものだが、テレワークやオンライン授業を受ける家庭用のニーズも高まっており、隠れた売れ筋商品になっている。

■書画カメラの紹介映像(プリンストン)

書画カメラの活用方法は様々で、受験対策指導の他にも、手芸、電気工作、美術などのオンラン教育ツールとしても利用することができる。その具体例として、中国では「美術宝(Meishubao)」という、子供向けのオンライン美術教育サービスが、外出が制限されるコロナ禍で急成長している。

北京を拠点とする美術宝は、中国全域で2万人を超す美術講師(美大生やプロのアーティスト)をネットワーク化しており、4歳から12歳までの子供を対象とした美術のオンラインレッスンを行っている。このサービスでは、油絵、中国絵画、アニメーション、水彩画、スケッチなどのカテゴリー別に、美術講師と子供のマッチングが行われ、1対1の遠隔指導が行われる。

レッスンにはタブレット端末(ipad)が使われるが、会員には独自開発された屈折レンズが無料配布され、それをタブレットのカメラに装着すると手元の映像が適正な角度に補正されて、講師側の端末と共有できるようになっている。

生徒は講師の手元を見ながら絵の描き方を学ぶことができ、レベルに応じた作品を仕上げていくカリキュラムになっている。レッスン料金は、1時間あたり109元(約1,700円)、121元(約1,900円)、131元(約2,100円)の3コースがあるが、早期からの美術教育は幼児の才能開発にも役立つことから、累計で50万人の有料会員を獲得している。

美術宝(Meishubao)
■レッスンの紹介映像

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