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ベビーブーマー世代が手掛けやすい
高齢者向けのケアサービス
JNEWS会員配信日 2013/5/22

 シニアの起業テーマとしては、自分と同じ世代か、それよりも上の世代が求めているサービスや商品を手掛けることで成功している例が少なくない。若い起業者では、高齢者のニーズを掴みにくいためである。

その中でも、介護分野のサービスは、50〜60代の起業者が手掛けやすい分野といえる。日本の介護ビジネスは、公的介護保険が適用になる「要介護認定者」を対象に形成されており、その該当者はおよそ 500万人という規模だ。しかし、70歳以上の人口は 2,000万人を超しており、要介護者ではなくても、身近なサポートを求めている潜在層は多いことが予測できる。

米国では、高齢者向けのケアサービスが多数あり、料理、簡単な家事、投薬の管理、話し相手、身の回りの着替えなど、通院の付き添い、車の運転、庭掃除、家の修理、認知症老人の世話などを担当している。

ケアサービスの開業希望者は、基本的な技術を習得する必要があることから、全国展開している業者のフランチャイズに加盟するのが一般的で、開業に必要な資金は3万〜10万ドル。ケアサービスは、週に1〜数回、契約者宅を訪問して行われるが、料金は1時間あたり15〜25ドルが相場になっている。

契約者は、その費用を、公的または民間の保険を使うか、年金収入や貯金の中から捻出している他、老親と離れて暮らす子供夫婦が負担しているケースも多い。また、企業が、従業員向けの福利厚生(親の介護支援)として法人契約することもあり、顧客は獲得しやすい状況にある。

■米国シニアケアサービスのFC業者例(entrepreneur.com)
  http://www.entrepreneur.com/franchises/categories/perssenior.html

この市場に参入する、もう一つの視点としては、シニアケアに役立つ機器などを開発することである。「Home Helpers」というケア業者は、各種の電子デバイスを導入することで、24時間体制のサービス向上を図っている。

たとえば、ケアサービスの重要な仕事の一つに、決められた時間に、正しい分量の薬を高齢者に飲ませることがあるが、スタッフが毎日付き添って管理するわけにはいかない。

そこで考案されたのが「Direct Link Medication Dispenser」という機器で、円型ルーレット上の枠に、それぞれ1回分の薬をセットしておくと、服用すべき時間になると、アラームと光の点滅で「薬を飲む時間」であることを知らせて、1回分の薬が取り出せる仕組みになっている。それでも30分以内に薬が取り出されない場合には、コールセンターへと自動通知されて、スタッフが電話で、薬を飲むように連絡をする。

■Direct Link Medication Dispenser(Home Helpers)
  http://homecarehuntersvillenc.com/care-services/pill_dispenser.html

その他にも、糖尿病、高血圧症、喘息などの持病がある人の体調(バイタルサイン)をモニタリングして、異変が生じた時に自動通知されるデバイスや、ケアスタッフが訪問して付き添っている際に、常に同じ部屋に居るとストレスを与えてしまうため、自宅内で離れていても、連絡が取り合えるペンダント型のトランシーバー。外出している高齢者の現在地がわかり、電話機能で連絡が取り合える腕時計型のデバイスなども導入している。

介護サービスとITとは、これから密接に繋がっていくことになりそうだが、その開発は、実際の介護に携わる世代の人達が適しているため、80代以降の高齢者が自分達の親に該当する、ベビーブーマー世代のエンジニアが手掛けやすい起業テーマといえる。


この記事の核となる項目
 ●年齢制限が無い起業へのチャレンジ
 ●シニア起業を成功させるための10項目
 ●シニア向けスモールビジネス開業支援の市場
 ●シニア向けスモールビジネスの成功事例に学ぶ
 ●おばあちゃん起業家のステッキ販売
 ●古着をリメイクしてオンライン販売するビジネス
 ●ベビーブーマー世代が手掛ける高齢者ケアサービス
 ●シニア起業者をサポートするアシスタント職
 ●シニア・アントレプレナーとしての出会いと交流
 ●ロクマル世代が見習う米国ベビーブーマーのライフスタイル
 ●開業資金を抑えたローコスト起業を実現させるクラウドサービス
 ●若年の起業とは異なるシニア起業の事業モデルと収益プラン
 ●米国シニアが起業するスモールビジネスの仕組みと仲介業者
 ●オープンな職場と仲間を好むコワーカーとしての就労スタイル


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