儲かる商売の裏側
  
Top > 儲かる商売の裏側
  世界でヘッジファンドが運用する資金は2兆2,000万ドルにまで拡大。その裏側では、業者同士の生き残りをかけたマネーの争奪戦が展開されている。そうしたヘッジファンド業界の実態がどのようになっているのかを解説。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter
ソーシャルブックマーク
JNEWS.com を Yahoo!ブックマークに追加 Yahoo!ブックマーク
JNEWS.com を はてなブックマークに追加 はてなブックマーク
JNEWS.com を livedoorクリップに追加 livedoorクリップ

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
世界金融緩和による膨張マネーを
争奪するヘッジファンド業界
JNEWS会員配信日 2013/4/13

 2012年後半から2013年前半にかけて、株価は40%近く上昇した。さらに日銀から異次元の金融緩和策が発表されたことにより、今後のバブル到来も騒がれるようになってきた。株式投資をしている人ならば、この半年でかなり運用成果を上げたのではないかと思えるが、実際にはそうでもない。大半の個人投資家は、この上げ相場でも、“逆張り”をしているためだ。

東京証券取引所が公開している「投資部門別売買状況」を見ると、昨年末から日本株を買い続けているのは、海外投資家(主にヘッジファンド)だけで、国内の投資家は、「売り越し」のポジションを続けていた。

《国内株式市場の売買状況(買い・売りの差額》

 

近年では、オンライントレードによる取引が主流で、個人でも簡単に“空売り”をすることができるため、「この相場は短期で下がる」と予測して、投資をしてきた人が多い様子がうかがえる。長らく続いてきた下げ相場の中で、今回の上昇トレンドに素直に対応できた人は少ない。

一方、海外のヘッジファンドだけが上手く儲けられたのかといえば、これも違うようだ。海外から日本株に投資するには、ドルを円に替える必要があるが、円の為替レートは下がっているため、株価の上昇分から円安分が相殺されるため、実質的なリターン率はそれほど高くはない

しかも、日本の株式市場は、売買高の6割以上を“外国人”が占めているため、彼らが同時に“売り”に傾くと、相場は一気に崩れしまう。そのため手仕舞いが難しいのだ。

《ドル換算でみた日経平均の推移》

 

ヘッジファンドとはいえ、常に相場に勝っているわけではなく、投資のプロを自称する彼らでさえも、金融市場の先行きを予測することは難しくなっている。米調査会社のヘッジファンド・リサーチ(HFR)が、ヘッジファンドの運用成績を集計したところでは、「株式市場の平均上昇率よりも低い」という状況が、4年以上も続いているのだ。

現在の金融取引は、為替、株式、商品先物などの市場がすべてグローバルで繋がっており、しかも複雑な取引が、高いレバレッジ(信用倍率)で行われている。それらを組み合わせることにより、理論の上では、相場が上げても下げても、プラスの利益を得ることができるはずだが、実際にはそうはいかない。

どうして、そうした事態に陥っているのかを、今回のレポートでは紐解きながら、現在の金融市場に張り巡らされている仕掛けと、個人投資家に向けられた罠を解説していきたい。

儲かる商売の裏側一覧へ

この記事の核となる項目
 ●ヘッジファンドの意外な投資実績
 ●ヘッジファンドの収益構造と運用利回りの関係
 ●ファンドマネージャーの虚像と実像
 ●ホームトレード専業の生活は成り立つか?
 ●熱狂するデイトレード業界の裏側
 ●金融ビジネスの表舞台に踊り出るクラウドファンディング業界
 ●一夜にして「お金の価値」が崩落する通貨の特性と金融政策
 ●格差社会が誘発するデモ活動の背後にある富の独占システム
 ●ゲーム理論で動く才能集団の利害関係に基づく協業ビジネス
 ●資産運用の指南で年収2千万円の花形職業が生まれる背景
 ●希薄化する通貨マネーからゴールドへ回帰する資産の潮流


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2013.4.13
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。