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DVDメディアの普及で変わる
映画業界の収益構造と資金調達
written in 2003/11/11

 DVDプレーヤは市価で1万円を切るまでに広く普及している。これによってDVDソフトを観ることができる世帯は大幅に広がっている。ビデオレンタル店でも、品揃えの主力をビデオソフトからDVDソフトへと切り替える動きが慌ただしい。

DVDメディアの生産コストはビデオテープよりも大幅に安く、大量のロットであれば1枚あたり 100円程度に抑えることが可能。ビデオテープの場合には大量ダビングの効率が悪く、どうしてもコスト高となってしまうこともあり販売価格は高く(1本あたり1万円前後)設定されていたことからレンタルサービスが普及したが、現在のDVDソフトでは8割以上がレンタルでなくセル用(販売向け)として流通している。

DVDソフトを制作するためのハードやソフトウエア環境もパソコンレベルでも対応できるようになってきていることから、映像のマスターデータさえあれば比較的容易にDVDソフトを商品化することが可能だ。そのため映画配給会社など、過去の映像資産をたくさん持つ会社では、眠っていた“名作”をDVD版として復活させて手頃な価格で販売するビジネスに取り組み始めている。

「DVDメディアを活用したビジネス」というと、ゼロから映像を撮り始めることを発想しすいが、実際には「既にある映像資産をDVD化する」ことのほうが映像制作のコストがかからない分だけ、採算性は大幅に向上する。そのためDVDビジネス=映像DVD化のライセンス獲得ビジネスという色合いが濃い。その仕組みを理解することで、DVDビジネス参入へのヒントを掴んでみたい。


この記事の核となる項目
 ●映画業界におけるDVDビジネスの動向
 ●ハリウッド映画製作における資金調達の仕組み
 ●映画ビジネスの要となるライセンス契約体系の仕組み
 ●重要なDVD販売ルートの確立方法と採算計画
 ●DVDの売上予測と書店ルートへの販路開拓方法
 ●映像ソフトの発掘から供給を支援する新ビジネス(海外事例)
 ●DVD普及が実現させるビデオグラファーという職業への着目


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JNEWS LETTER 2003.11.11
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