中小のアマゾンセラーを次々と買収して、複数のアカウントを同時運用することによって、売上と利益率の拡大を目指す業者は「Amazonアグリゲーター」と呼ばれ、事業規模を急速に拡大してきている。 (JNEWSについてトップページ
オートメーション化されたアマゾンセラーの投資価値

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JNEWS会員配信日 2023/6/20

 YouTubeやInstagramのインフルエンサーは、自分の個性や魅力でフォロアーを惹き付けるため、代役が利かないが、業務が自動化されたアマゾンセラーのアカウントは、オーナーが代わっても売上を維持できる可能性が高く、事業買収の対象にもなっている。

中小のアマゾンセラーを次々と買収して、複数のアカウントを同時運用することによって、売上と利益率の拡大を目指す業者は「Amazonアグリゲーター」と呼ばれ、事業規模を急速に拡大してきている。

《Amazonアグリゲーターのビジネスモデル》

米ニューヨークを拠点としてアマゾンセラー買収の仲介をするコンサルタント会社、Nuoptimaの報告によると、アグリゲーターが買収候補としているのは、園芸用品、ペット用品、ベビー用品、工具、アウトドア用品等のカテゴリーで、プライベートラベルの独自商品(PB)を持つアカウントに限定しているのが特徴だ。

PB商品の中でも、アパレルや家電製品は、流行や技術革新によるライフサイクルが短いため、買収候補として避けられる傾向がある。サプリメントなどの健康食品はヒットすると高い利益が見込める商材だが、国によって広告表示などの規制が異なるため、買収には慎重になる。

一方、卸業者から商品を仕入れたり、中古品を再販したりするアカウントについては、人気商品を安定的に調達できなくなるリスクがあることから、買収対象とはしていない。無許可でブランド品の転売を行っているアカウントも、ブランド権利者から訴訟が起こされるリスクが高く、現状の売上が大きくても、買収事業としての価値は無い。

独自のPB商品を専門に売るアカウントの中でも、複数の売れ筋商品を持っていることが重視され、1アイテム毎の利益率は最低でも15%以上であることが求められている。独自の人気商品を複数持ち、業務の自動化が進められて、2年以上の黒字経営がされているアカウントであれば、売上規模が小さなファミリービジネスにも投資的な価値があり、10万ドル以上の買収候補に挙げられている。

アグリゲーターにとっては、10万ドルのビジネスも100万ドルのビジネスも、自動化されていれば、運営にかかる作業量に大差は無いため、より売上規模が大きなアマゾンセラーの人気が高いが、それらのアカウントには買い手の競合も増えるため、最近では中小のアカウントにも触手を伸ばし始めている。アマゾンアカウントの価値は、年間の純利益(オーナー報酬を含む)に対して3~4倍を乗じて算定されるのが一般的である。

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・AIと連係した法人セールスの方向性
・セドリ副業からプロバイヤーへの転身と中古買取り市場
・AI価格交渉エージェントが商談する未来社会の方向性
・アマゾンセラー買収事業にみるeコマース小売業の転換期

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