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NFTで権利化されるAI生成コンテンツのビジネスモデル

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JNEWS会員配信日 2023/6/28

 AIが生成するコンテンツはテキストだけでなく、画像、アニメーション、音楽など多方面に広がっている。AIが生み出す作品は、アーティストと競合するのか、という議論もあるが、実際にAIジェネレーターを導入している現場では、アーティスト作品とは異なる活用がされている。

2007年に米サンフランシスコで創業した「Vyond(ビヨンド)」は、ビジネス用途のアニメーションを簡単に制作できるクラウドサービスで、あらかじめ用意されている複数のテンプレートを選択して、キャラクターやオブジェクトを並べるだけ、独自に考えたストーリーに沿ったアニメーションを作成することができる。企業の新製品紹介で使われるケースが多く、制作されたアニメ動画はYouTubeでも多数公開されている。

Vyond
■Vyondの紹介アニメーション

Vyondは、創業から現在までに1200万人の登録クライアントを獲得して、2200万本以上のアニメーション動画が制作されているが、2023年4月からは「Vyond Go」という新サービスも発表している。こちらは、制作したいアニメのストーリーを要約したプロンプト文と、キャラクターが話す台詞、音声タイプの指定などをするだけで動画が自動作成できる、AIアニメ生成サービスとなっている。現在はウェイティングリストの受け付けが行われており、2023年末までには利用できるようにする計画だ。

■Vyond Goの紹介動画

アニメ生成AIは他社でも開発を進めているが、アニメのタッチやキャラクターのデザインが異なるため、それぞれの需要が見込まれている。近い将来には、実在する人物の分身となるアバター、合成音声、BGMとする音楽などを、すべてAIが生成して動画を自動作成することも可能になってくる。

しかし、AIがコンテンツを量産できる時代には、それを模倣した作品も次々と現れるため、重要な作品の大半が NFT化(非代替トークン)されて、本物であることの証明や所有権の管理がされるようになる。AI生成コンテンツの中でも、人気化・ブランド化に成功したものは、デジタル資産としての価値を高めることができる。

NFTとは、デジタルアート、音楽、ゲーム内アイテムなどのユニークなデジタル資産を表すために使用される特殊な種類の暗号通貨であるため、NFTの需要が高まることは、暗号通貨の相場を押し上げる要因になる。ただし、NFT自体に特別な価値があるわけではなく、NFTと紐付けされたコンテンツの実質価値が低いにも関わらず、高値で大量販売されると、NFT資産全体の暴落を引き起こすリスクも併せ持っている。

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