起業家のための成功法則
  
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  従業員の満足度を高める方法として、アルバイト・パートなど非正社員のボーナスやインセンティブ制度を創設することが重要。非正社員率が高い企業で、正社員のみにボーナス支給することは、逆に社内の雰囲気を悪くすることに繋がってしまう。
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ブラック企業から脱する
社員満足度の高め方と新ボーナス制度
JNEWS会員配信日 2013/12/16

 過酷な労働を社員に強制する会社のことが「ブラック企業」と呼ばれるようになってきたが、その定義は曖昧なまま拡大している。労働時間が長い、営業ノルマがキツイ、給料が安くて昇給されない等、どの会社にも、一つ位は当てはまる項目があるかもしれない。

「長時間労働」ということからすれば、昭和の頃にも、ブラック会社は多かったのかもしれないが、当時は高度成長期〜バブル景気へと続く、日本経済が絶好調な時代であり、労働者も希望を抱いて働くことができた。

しかし、いまはサラリーマンの平均年収が右肩下がりとなり、正社員の職を見つけることさえ難しくなっているため、労働者のモチベーションはかなり低下している。そうした不満が、ネットの掲示板などに書き込まれることにより会社の悪評が拡散して、世間から“ブラック”のレッテルが貼られてしまう。

では、給料を上げたからといって、社員の不満がスッキリ解消されるのかといえば「否」である。もちろん賃金は、働くための最重要な要件だが、それ以外でも、労働者は以下のような項目で「仕事に対する満足度」を感じている。

《労働者の仕事に対する満足度D.I.》

 

賃金に関していえば、高年収の人ほど満足度は高くなるはずだが、実際には、年収の水準には関係なく、賃金に対する不満は抱えている。その人の実力やキャリアによって、理想の年収レベルは異なるし、金銭の欲求には上限が存在しないためだ。

そのため、今年のボーナスで大盤振る舞いをしても、それによるモチベーションの向上は一時的なものでしかない。やる気を持続させていくには、各社員への目標を細かく設定して、それを一つクリアーする度に、特別な報酬を与えていくシステムのほうが効果的である。

もともと、実力主義で信賞必罰を原則とする米国では、有能な人材に対する様々なインセンティブ制度が考案されており、企業は通常の賃金以外に年間で 1,000億ドル(10兆円)ものインセンティブを投じている。企業が支払う賃金に対してインセンティブ報酬のウエイトは年々高まっているが、その中のおよそ5割は“非現金”の報酬として支給している。さらに、人が「やる気」を起こす時の心理的なメカニズムが研究されて、企業内のコミュニケーションに導入されるようになってきた。

日本の企業は、夏と冬にボーナスを支給するのが慣習だが、最近では、それが逆に、社内の不満を高める因子となっている。理由は、正社員と非正社員との間に格差が生じるためである。

日本で、従業員に対して一律ボーナス(賞与)が支給されたのは、昔のことであり、いまは労働人口に対して正社員と非正社員が「6:4」という比率により、およそ4割の人達(非正社員)に、ボーナスでの不遇が生じている。従業員の士気を高めるはずのボーナス制度が、逆に、社内のチームワークを悪くする要因となっていたら皮肉な話である。

《正社員・非正社員の賞与格差》

 


この記事の核となる項目
 ●ボーナス制度によって生じる社内の不満
 ●賞与資金を縮小してやる気を引き出すボーナス改革
 ●公務員にも導入されるパフォーマンスボーナスの仕組み
 ●非現金ボーナスで社員を刺激する心理テクニック
 ●ディズニーに学ぶ非正社員向けボーナス特典の付け方
 ●割引特典による非正社員インセンティブの仕組み
 ●外発的動機から内発的動機へのステップアップ
 ●若手社員のやる気を誘発させるリバース・メンタリング
 ●感動をウリにする第5次ビジネスの正体と消費者の欲求願望
 ●悲惨指数からみた不満への衝動と世界で深刻化する失業問題


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