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  現代ではモノを捨てることに金がかかる時代。モノを買うことにより、捨てる時の義務が生じるのであれば、モノは買わずにレンタルしたほうが得ではないかという価値観が生まれている。これからの企業は、その価値観に着目したサービス体系を作るべきである。
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モノを捨てることに金がかかる時代の
リサイクル関連ビジネス
written in 2006/3/28

 モノを捨てるには金がかかる──安全マーク(PSEマーク)が付いていない電化製品の中古販売に関しては経済産業省が折れた形で決着したものの、今では不要な物を処分しようとすれば、その費用はかなり高額になる。パソコンやテレビの他、エアコン、冷蔵庫、洗濯機についてはリサイクル法によって“捨て方”のルールが決まっているものの、その手順はかなり煩わしい。まず郵便局でリサイクル料を払い込み、郵送されてくる「リサイクル券」を捨てる製品に貼り付けた後に、集配業者に回収に来てもらうという流れになるが、リサイクル料金と収集運搬料を合わせて消費者が負担する金額は、小型のテレビでも約5千円、大型の冷蔵庫ならば約1万円にもなる。

しかし、これは国が定めた標準的な“捨て方”であり、それ以外でも不法投棄にあたらなければ様々な処分方法を考えることは可能だ。例えば、パソコンをリサイクル法のルールに則って捨てると消費者は4〜7千円の費用を負担することになるが、もっと安く処分する方法はないものかと、いろいろ模索している。それを発展させていくと、「パソコンの安い捨て方、または再利用する新たな方法」を編み出すことがビジネスとして成り立つようになる。

これまでの消費者は「物を手に入れること」にのみ代金を払い、捨てることのコストは意識してこなかったが、今後は「物を捨てること」にお金を払うことが常識化してくるのが時代の流れと捉えると、「売ること」の反対側のビジネスが成立するわけだ。これは従来の動脈型ビジネスの対極にある静脈ビジネスとも言われているが、大企業はほとんど手を付けていない未開拓の市場だ。

また、捨てることに高い費用がかかるようになると「なるべく物を買いたくない」という消費者も増えてくる。そんな顧客に対してどんなビジネスを展開していくべきなのかを、動脈側にいる一般の企業も考えていく必要がある。そこで生まれている関連業界の動きと、新ビジネスについて追いかけてみたい。
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この記事の核となる項目
 ●リサイクル方法によって異なる不要品の価値と商機
 ●不要テレビの無料回収〜輸出ビジネスの仕組み
 ●市場が拡大する粗大ゴミ回収サービス
 ●不要品回収から派生したオークション代行サービス
 ●米国で流行するドロップオフ・ストアの仕組み
 ●学校やNPOとの連携によるリサイクルビジネス
 ●地域バザーと連携したオークション代行業の流れ
 ●狙うべき新たな分野のゴミ関連ビジネスの方向性
 ●捨てることを嫌って買わない顧客層への着目
 ●複写機業界に学ぶ企業向けのリースビジネス
 ●商材の性質に応じたリース体系の開発商機
 ●無資本でも開業できるネットオークション代行の採算と生き残り策
 ●独自の回収ルート開拓が鍵となるリサイクルビジネス攻略法
 ●リサイクルショップの厳しい内側と求められる中古品の卸機能
 ●リサイクルトナー業界から学ぶ再生販売(再生業者の業界事情)


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JNEWS LETTER 2006.3.28
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