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スマホ学習に適応した自習室ビジネスの開業モデル

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JNEWS会員配信日 2023/12/13

 サラリーマンの働き方はコロナ禍を転機として大きく変わったが、その変革トレンドは学生の勉強スタイルにも共通している。ネットで検索をすれが、沢山の授業動画や教材を探し出すことができるし、AIに質問をすれば、難問の解き方も詳しく解説してもらえる。中高生にスマートフォンを与えることには、賛否両論があるが、スマホを活用した学習スタイルは急速に普及している。

学習管理アプリの「Studyplus」が、2022年春の大学合格者への調査を行ったところ、第一志望に合格した者(880人)の93.3%は、受験勉強のツールとしてスマホを有効活用していたと回答している。活用の方法は、学習時間の管理、わからないことの検索、学習アプリや電子教材の利用、授業動画の閲覧など多様化している。PCを使用した勉強との比較では、スマホは、通学中や休み時間などのスキマ時間を利用した学習がしやすいことが挙げられており、いまどきの受験勉強ではスマートフォンが欠かせないツールになりつつある。

《受験生のスマホ活用方法》

Studyplusトレンド研究所の調査結果

こうした学習スタイルの変化に伴い、民間の教育業界では従来のビジネスモデルが通用しなくなってきている。学習塾業界では経営不振に陥る塾が増えており、特にフランチャイズ系の個別指導塾は深刻である。

オーナーがアルバイト講師を雇い、複数の教室を展開しているケースでは、コロナ禍以降は広告費をかけても生徒数が集まりにくいことに加えて、時給の上昇により利益率が下がっている。そのため、中小ビジネスのM&A市場では、個別指導塾の売り案件が多数出ているが、教室開設時の借り入れが残っており、赤字経営の案件は、売上が2500万円以上あっても、売却価格は50~100万円にしかならない。

《個別指導塾の黒字指標》

大手FC系の個別指導塾では、1教室あたり60人前後の生徒数を安定経営の目安にしているが、毎年4~5月頃が新入生獲得のピークにあたり、秋頃から年度末にかけて生徒数が減っていく。そのため、4~5月の集客に失敗すると通年での赤字が早々と確定する業界だが、生徒数60人の維持はかなり難しくなっている。

その一方で、受験生からの人気を高めているのが「自習室」の形態である。最近は有名講師の授業動画や電子教材がネットに充実しているため、一人でも効率的な学習ができるが、完全な独学ではモチベーションの維持が難しいため、同じ受験生が集まる自習室が利用されるようになっている。

自習室には、個別指導塾が自習用のスペースを貸しているものと、個別ブースを時間単位でレンタルできる専用施設があるが、後者は人件費を最小限に抑えられるため、副業者でも開業がしやすくなっている。

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・需要拡大する自習室の運営と採算構造
・フランチャイズ化する自習室ビジネス
・オンライン自習室による勉強法の新形態
・オンライン自習室の付加価値サービス
・受験勉強の模範となる勉強系インフルエンサー
・社会行動学からみた勉強動画の特性
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JNEWS LETTER 2023.12.13
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