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EV補助金増額に向けた充電インフラビジネスへの参入視点

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JNEWS会員配信日 2022/4/7

 日本政府は、令和4年度のEV補助金として1台あたり最大85万円まで支給することを決定した。これまでは40万円だったため、今年度は大幅に増額されることになる。その他に、地方自治体が独自のEV普及事業として支給する補助金も合わせて活用すれば、電気自動車(EV)はガソリン車と比較して割安感が出てきている。

《令和4年度のEV購入補助金(経済産業省)》

令和4年度予算「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」

現状では、まだEVの車両価格は高いため、乗り換えを躊躇しているマイカーオーナーは多いが、燃料代、税金、オイル交換などのメンテナンス代までを含めたトータル所有コストは、EVのほうが安いケースも出てくる。

EVのトータル所有コストは、車種、走行距離、電気代の条件により異なるため、一概には言えないが、年間10,000kmを走行するユーザーが、ガソリン車からEVに乗り換えると、燃料代だけで年7~10万円の軽減効果がある。そのためマイカー通勤者の中では、ガソリン価格の上昇と連動して、EV乗り換え率が高まっていくことが予測される。

EV普及のネックとなっていた充電インフラの整備についても、今年度からは補助金制度が充実している。前年度までは、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、道の駅を対象に補助金が支給されてきたが、令和4年度はマンション(分譲・賃貸)、ホテル、商業施設、会社の社員駐車場なども対象になり、充電設備購入費の半額と工事費の一部、最大400万円までが支給されることとなった。補助金の予算枠は年度毎に決まっているため、該当する施設の管理者やオーナーが充電スポットの設置を検討している場合は、早急に申し込み申請をするのが良いだろう。

《充電インフラ補助金の対象施設》
 ○高速道路のSA、PA
 ○道の駅
 ○給油所
 ○商業施設、宿泊施設
 ○分譲・賃貸マンション
 ○月極駐車場
 ○従業員駐車場、社有駐車場
 ○その他で公共性のある施設

充電インフラ整備補助金
 ※申込期限は2022年3月31日~9月30日

日本では、総世帯数が4885万戸ある中で、集合住宅に住む世帯割合は45%を占めていることから、大家やマンション管理組合にとっても、今後はEV充電設備を設置していくことが、入居率や物件価値を高めることの条件になる。また、店舗の駐車場でも、充電設備があればEVユーザーを集客しやすくなる。ただし、充電サービス自体は黒字化することが難しいため、充電中は顧客の店内滞留時間が長くなる特性を活かして、総合的な収益を伸ばしていく工夫が必要だ。

国内に設置されている共用充電スタンドの数は、急速充電は約8000基、普通充電は約14,000基という普及状況だが、日本政府は2030年までに急速充電を3万基、普通充電を12万基に増やす計画を立てている。それでも欧州や米国が目標に掲げている数よりは少なく試算されているため、今後は充電スタンドの整備と収益化が成長ビジネスになることは間違いない。

充電スタンドの中でも、今後の大きな需要が見込めるのが、分譲マンションや賃貸アパート向けの設備で、入居者の集客や物件の価値向上に役立つ、EV充電設備の運営モデルが模索されている。本レポートでは、その具体的な仕組みや収益構造について解説しています。

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JNEWS会員レポートの主な項目
・マンションEV充電インフラ事業の参入視点
・設置費用ゼロのマンションEV充電導入モデル
・商業施設におけるEV充電設備の投資価値
・EVユーザーの店内滞留時間と買い物特性
・無料EV充電スポットの収益構造
・EV充電スタンド向け広告配信ビジネス
・進化するEV充電のテクノロジー動向
・EV充電インストーラーの新職業と業界構造
・月額管理費で形成されるマンション管理市場の構造
・スマート化される駐車場ビジネス参入と集客ノウハウ
・ネットワーク化されるEV充電スタンドの運用管理ビジネス

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