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  企業の人材採用では、選考時にどうしても採用担当者の主観が影響してしまう。そこで、人の判断を極力排除したビッグデータ分析によって、人材の選考をするシステムが開発されてきており、アルバイトやパートを大量に求人する企業で採用されている。
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求人倍率の上昇局面に備えた
新リクルートビジネスの最前線
JNEWS会員配信日 2014/4/6

 国内労働力の38%は非正社員によって支えられている。業界によって、その割合はさらに高くなり、小売業では従業員の45%、飲食業では70%が、アルバイトやパートとして働いている。しかし、景気が上向き始めると、こうした非正社員の中から人手不足が生じてくる特性がある。

不景気な時代には、安い時給でフリーター人材を容易に雇うことができたが、景気が上向きはじめた兆候がみられると、フリーターの中でも優秀な者は、条件の良い働き先を見つけやすくなるためだ。有効求人倍率の推移をみても、その傾向は確認することができる。



今後の人手不足を見込んで、ユニクロは、全国の店舗で働くアルバイト・パート人材(3万人)の中で、1万6千人を正社員にすることを発表したが、彼らが必ずしも「正社員になること」を望んでいるわけではない。勤務時間の制約や、仕事の体力的・精神的な負担や責任の重さと、給料との比較検討をして「正社員は割が合わない」と考える人達も少なくない。

また、飲食チェーンの中では、人材不足によって店を閉めたり、新規の出店計画を見直す動きも出始めている。働いてくれる人材は欲しいが、安易な採用をすれば、店の接客レベルや評判を落とすことになる。近頃は、アルバイト店員が悪ふざけをした写真をツイッターに投稿するだけでも、店は多大な損害を被るため、人材の採用は慎重に行う必要がある。

アルバイト・パート人材を採用方法は、ハローワーク、求人情報誌、求人サイトなどで人材募集の告知をして、応募者の履歴書を審査した後、店の責任者(店長)、または、本社の人事担当者が面接をして採否の決定をするのが一般的な流れである。新卒社員を採用するほどの、手間とコストをかけられないのも実情だ。



しかし、このやり方では、面接担当者の漠然とした印象や先入観に、採否が影響されやすい。初対面の人を第一印象で判断するのは難しく、複数の応募者から最も良い人を厳選したはずが、仕事の内容や職場の雰囲気に馴染めず、数ヶ月で辞めてしまうのはよくある話だ。

従業員の平均勤務年数が短い会社ほど、頻繁に人材募集を行わなくてはいけないため、求人活動には多額の資金を投じており、求人広告による採用コストは、正社員が一人あたり30万円以上(新卒採用はさらに高い)、アルバイトでも5万円前後と言われている。

そこで海外では、もっと効率的で、客観的な人材採用ができる方法が開発されており、その中では、ビッグデータ分析のシステムも使われるようになってきた。

応募者が殺到する人気企業では、採否を人事担当者の裁量に任せるのではなく、自動化された無人の採用システムが構築されている。従来の方式と比べて、優秀な人材を発掘できる確率は高くなり、近い将来には、リクルートビジネスの枠組みが大きく変わっていくことになりそうだ。


この記事の核となる項目

 ●オンラインテストによる人材フィルタリングの方法
 ●大量の求職応募者を捌くクラウドシステムの動向
 ●オンライン面接プラットフォームの開発商機
 ●オンラインゲームを活用したリクルート活動
 ●ビデオゲームからのデータ分析による人材採用モデル
 ●ゲームによるマリオットホテルの人材獲得戦略
 ●リクルート用ビッグデータの提供ビジネス
 ●非正社員向けボーナス制度の導入とリバース・メンタリング
 ●履歴書の大量送付が招くリクルート市場の変革と新ビジネス


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