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  「反転授業(フリップド・クラスルーム)」は、生徒がビデオ授業を自宅で視聴した後、翌日の学校授業はその知識を深めるための練習問題や実験をするために費やす指導方法。生徒は理解度に応じてビデオ授業を繰り返し見ることで、落ちこぼれることが少なくなる。
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教室の授業と自宅学習とを逆転させた
反転授業(フリップド・クラスルーム)
JNEWS会員配信日 2013/6/21

 学校教育の中でも、従来型の集団指導を見直そうとする動きが出始めている。1人の教師が、多人数に向けて授業をしても、すべての生徒が同じペースで理解できるわけではないため、どうしても落ちこぼれていく子どもが出てくるためだ。

そこで考案されているのが「Flipped Classroom(反転授業)」という方法で、学校で行う授業と、自宅での宿題を反転させるものである。教師は、授業内容をあらかじめビデオに撮影しておき、それを生徒が自宅で視聴することを宿題として出す。そして、翌日の教室で、ビデオの内容に添った練習問題を解かせる。

この方法であれば、生徒は、自分のペースに合わせてビデオを繰り返し見ながら新しい知識を理解することができ、教室で練習問題を解くことにより、理解度の確認や、わからない箇所を先生に質問することができる。

《従来の学校教育》
 

《反転授業による教育》
 

米国では、反転授業を取り入れる小中学校が増えてきており、相互の情報共有も進んでいる。「Flipped Learning Network」は、反転授業を実践する教師達のコミュニティで、具体的な指導ノウハウを話し合ったり、ビデオコンテンツのライブラリー化も進めている。

映像化した授業は、他の教師とも共有しながら、繰り返し使うことができるのも利点。ビデオを見直して反省点があれば、それを改善した新しいビデオを撮り直すことで、授業の内容は次第に洗練されてゆき、生徒にとっても、非常にわかりやすい授業コンテンツへと高めていくことができる。



映像授業のライブラリーとして、「Khan Academy(カーン・アカデミー)」には数学、科学、物理、歴史、経済、金融などのビデオが3千タイトル以上公開されており、誰でも無料で視聴することができる。小中高校でも、この中にあるビデオを授業に取り入れるようになってきており、これからの教育スタイルを大きく変えるのではないかと注目されている。





この記事の核となる項目
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 ●時代遅れの家庭教師紹介システム
 ●オンラインマッチングで変わる家庭教師業界
 ●オンライン化する個別指導の方向性
 ●リアル授業に優る映像授業の可能性と反転授業
 ●大学入試改革で変わる受験勉強スタイル
 ●高騰する大学授業料と対峙するオープンエデュケーションの波
 ●米国ホームスクーラーにみる英才教育の始め方と情報収集力
 ●高騰する子ども教育費を支援するキャッシュバックサービス
 ●衛星予備校のビジネスモデルとネットカフェの意外な接点
 ●公立教育の崩壊で多様化する米国教育ビジネスと受験勉強
 ●価値が下落する学歴社会に求められる教育投資効率の考え方


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