注目の新規事業テーマ
  
Top > 注目の新規事業テーマ
  外国人のビジネスマンや留学生が多く集まる地域では、各国の習慣に対応したサービスが、スモールビジネスとして繁盛している。特に現地の食事については、外国人が馴染めないことも多く、母国の料理を提供してくれるスモールレストランが人気に。
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter
ソーシャルブックマーク
JNEWS.com を Yahoo!ブックマークに追加 Yahoo!ブックマーク
JNEWS.com を はてなブックマークに追加 はてなブックマーク
JNEWS.com を livedoorクリップに追加 livedoorクリップ

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
多国籍社会の中で浮上する
多様なニーズと新スモールビジネス
written in 2012/4/17

 いわゆる「スモールビジネス起業家」の中には、社員が数名の零細企業や、個人の自営業者の他、サラリーマンが副業で行っているビジネスも含まれる。いずれも、自分がビジネスオーナーとなり、事業の発案から運営の舵取りまでを行っているのが特徴。

では、日本でどれ位のビジネスオーナーがいるのかといえば、約6500万人いる労働人口の中で、15%前後と推測できる。経営者と自営業者の数が 約900万人、それに副業としてビジネスを手掛けている人達が該当する。

《国内労働人口の内訳(平成23年)》
  

サラリーマンを本職としている傍らで、副業も行っている人の実数は正確には把握できないが、厚生労働省が行ったアンケート調査によれば、正社員の1〜2%が該当すると見られている。日本の企業の大半は、就業規則の中で副業を禁止していることから、オープンにしている人は少ないが、近頃では「ブログのアフィリエイト」など、身近にできる副業の選択肢は増えており、どれだけの収入を得ているのかは別として、「自分のビジネス」に関心を持つ潜在層も厚くなっている。

ただし、日本人は、どうしても先例やマニュアルに沿ったビジネスの方法に頼ってしまう傾向は否めないだろう。アフィリエイト収入を稼ごうとするのも悪いことではないが、ブログ自体のコンセプトが面白くなければ、アクセス数は伸びないし、広告ばかり目立って中身の薄いサイトになってしまう。このようなブロガーは「ビジネスオーナー」とは言えない。

一方、欧米には、様々な発想やアイデアによりスモールビジネスを手掛ける人達がいる。それらに共通しているのは、やはりネットを上手に活用することで、集客や受注に成功していることである。その背景として、消費者の価値観やニーズは多様化して、ニッチなサービスを求める傾向が強くなってきたことがある。

スモール起業家が使えるリソース(労力や資金力)は少ないが、巧みなアイデアや手作業を活かすことで、大企業には真似の出来ないビジネスを生み出しているのも特徴。そうした発想力は、日本よりも他国の人達のほうが得意といえる。では、彼らが具体的にどんな事業を生み出しているのかを見ていくことで、世界のスモールビジネス動向を察知してもらいたい。

【多国籍文化が生み出す新たな飲食サービス】

 ネットの普及、格安航空会社の台頭により、国境を越えた人の移動も活発化しているのが世界の動向だが、多国籍社会になることにより、直近で困るのは、「食事について」である。それぞれの出身国によって料理の好みは違うし、慣れない食事を続けていれば、体調を壊してしまうこともある。

そのため、国際的な都市ほど、多種類の料理を提供することが必要だが、従来のレストランでは、すべてのニーズを満たすことが難しい。そこで、飲食分野のスモールビジネスは、今後の有望市場といえる。

その例として、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、米ニューヨークとの時差が2時間、フライト10時間と近い距離にある。また、古くから欧州の文化が入っているため「南米のパリ」とも呼ばれている。しかし外食先のレストランについては、牛肉、ピザ、パスタなどが大半の「アルゼンチン料理オンリー」と言える状況で、現地に住む欧米人やアジア人は、現地の食事に飽き飽きとしている。

そこで、様々な食文化に合わせた「クローズドレストラン」というものが人気になっている。これは、個人の開業者が自宅を週末だけレストラン化して、予約客に手作りの料理を振る舞うスタイルだ。

開業者の中には、現地に移住してきた外国人が多く、メキシコ人ならメキシコ料理、日本人なら日本料理、ベトナム人ならベトナム料理を、と母国の料理を手作りで提供している。自宅を週末限定の店舗としているため、コストは安く済むが、現地では、それが“高級料理”として扱われるため、料金は高めに設定することができる。



注目の新規事業一覧へ

この記事の核となる項目
 ●週末だけ自宅営業するクローズドレストラン
 ●副業でも可能な料理デリバリーサービスの仕組み
 ●子どもの落書きを「ぬいぐるみ」にする手芸サービス
 ●新興国を拠点つぃたオーダーメイド手芸品の事業モデル
 ●手芸作家向けオリジナル生地の作成サービス
 ●外国人旅行者向けに「体験」を売るサービス
 ●シングルファーザーの先駆者として起業した成功例
 ●アンチ大量生産の消費者に支持されて急成長する手芸サイト
 ●10代で「自分のビジネス」を持つハイスクール起業家の台頭
 ●少子高齢化で求められるワークスタイル改革の切迫した事情
 ●縮小経済を生き抜くダウンサイズビジネスの損益分岐点


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2012.4.17
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。

■この記事に関連したバックナンバー
 ●世界の有力企業が注目するブラジル経済と2億人の消費市場
 ●オンライン副業者を活用した国際人脈と海外事業の展開策
 ●趣味と実益を兼ねたサイドビジネスで手掛けるアーティスト活動
 ●安全志向で増えるチキン起業とパートタイムビジネスの接点
 ●知的人材が支えるニュージーランドの起業熱とスモールビジネス