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  米国プロスポーツの世界にもスモールビジネス化の波が訪れている。高額年俸のスター選手を揃えるのではなく、他に本業の仕事との掛け持ちによるパートタイムのプロ選手達によって行われる、地域のスモールリーグが各競技で人気になっている。
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米国のスモール・スポーツビジネスと
子供トライアウト市場
written in 2011/7/7

 プロスポーツの花形であるプロ野球のテレビ中継が、番組コンテンツとして人気が高かったのは十年以上前の話で、今ではゴールデンタイムから消え去るほどの低視聴率に悩んでいる。実際に球場に足を運んで観戦するファンの数も年々減少してきており、巨人の年間観客動員数を見ても、1999年は 364万人だったのが、2010年には 296万人にまで落ち込んでいる。プロ野球チームの収益構造は、テレビ放映料とチケット収入の2本柱で成り立っていることからすると、これは危機的な状況といえる。

それにも関わらず、選手の年俸(人件費)は高騰を続けており、日本プロ野球選手会の統計によると、一軍出場選手の平均年収は、1990年に2千万円台だったのが、いまでは7千万円に到達しようとしている。

《巨人の観客動員数推移》

  

これを会社経営に例えるなら、売上は毎年減少しているのに、社員の給料は減額できずに昇給を続けている大企業のようなもので、やがては破綻してしまうだろう。プロ野球チームが経営不振に陥っているのは日本ばかりでなく、今年6月には米大リーグの名門球団「ロサンゼルス・ドジャース」が4億3300万ドル(約355億円)の負債を抱えて経営破綻したことが報じられた。

いま、一般市民の関心は、誰もが知っているメジャーなスポーツよりも、マイナーなカテゴリーに属するものや、地域に密着したスポーツを観戦したり、自分もプレイヤーとして参加してみることのほうへシフトしている。これからも「スポーツ」が廃れてしまうことは無いだろうが、プロとしてのスポーツビジネスにも、ニッチ化やスモール化の波は訪れている。

これは、年俸数億円クラスのスター選手にとって痛手かもしれないが、これまで、好きなスポーツでなかなか生計を立てられなかったマイナー競技のチームや選手にも熱心なファンが付き、プロとしての活動をしやすくなる利点がある。実際に米国では、たくさんの「スモール・スポーツビジネス」が登場している他、地域の子ども達が、プロ選手の個人レッスンを受ける市場が急拡大している。映像は、3〜18歳までを対象にしたサッカースクールの様子。



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この記事の核となる項目
 ●スモール化する米国のプロスポーツリーグ
 ●スポーツチーム→地域業者への集客支援モデル
 ●リーグ経営に左右されるプロ選手の生活基盤
 ●プロスポーツチームの収益構造と問題点
 ●直販化するスポーツビジネスとITの関係
 ●英才教育化する子どもスポーツ市場
 ●プロ選手が収入源にする、子ども向けプライベートレッスン
 ●メーカー目線からみた新スポーツビジネス
 ●無料ボランティア→有料コーチへの誘導方法
 ●子どもの才能を発掘して育てるサマーキャンプの事業モデル
 ●パーソナルトレーナーが主役のダイエットプログラム販売
 ●スポーツ選手に専門化した就職支援サービスの動向と可能性


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