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履歴書の大量送付が招く
リクルート市場の変革と新ビジネス
written in 2006/6/14

 就職活動にインターネットが活用されるようになって久しい。求人情報サイトを検索して自分に合う職種や会社を選んで資料請求をしたり、履歴書を送付するのが、現代における一般的な就職活動である。人気のある企業には、ネットを介して膨大な数の履歴書が寄せられている。

その反面、人材採用の担当者は「優秀な人材が見つからない」という悩みが深刻化している。特にIT業界では「Web2.0に対応できる人材が獲得できない」という悩みをあちこちで聞く。つまり求人側と求職側とでは著しいミスマッチが起こっているのだ。それもそのはずで、Web2.0の流れを生み出している、いわゆる「ギークな人材」は求人広告を見て応募してくることは少ない。近頃では、人材採用の特性として「ユニークな人材を獲得したいのであれば、ユニークな探し方をしなくてはいけない」という傾向が高まっている。逆に言えば、「つまらない求人の方法であれば、つまらない人材ばかりが集まる」という特性だ。

それを裏付けるように、欧米ではオンライン上のリクルーティング環境が劇的に変化している。検索エンジンがリクルート分野でも強力な牽引役となっていて、オンライン上のリクルート情報をすべて拾い上げて検索できるようにしたメタサーチエンジンの登場は、就職情報サービスのビジネスモデルを根本から変えようとしている(2004/9/15号参照)。さらにブログが就活者たちの手によって転職や就職目的に活用され始めているし、ソーシャルネットワーキングサービスも職探しの場として活用されている。

先日もグーグル社の求人ビデオが、最近とみに人気を集めているビデオ共有サイト「YouTube」に投稿されて話題になった。これはグーグルが仕掛けたというわけではなく、個人ユーザーが勝手に投稿したのが真相のようだが、その影響によってグーグルの求人情報は世界中のギークなユーザーに広がった。この効果を広告宣伝費に換算すれば計り知れない。

翻って、日本の伝統的な企業は、毎年同じ求人の方法を繰り返すばかりで、そこに斬新な新しい求人のアイデアや仕掛けを組み込もうとする工夫が見られない。大手リクルート会社がセールスする求人広告枠を高い値段で買うことばかりが求人活動ではなく、従来の方法に囚われない新しい求人の方法がユニークな人材からは求められている。そこに向けたリクルートビジネスの商機を探ってみたい。
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この記事の核となる項目
 ●新たなツールを取り込むオンラインリクルートの形
 ●急増するオンライン応募者の選別に着目した市場
 ●オンラインリクルート活動による雇用のミスマッチ現象とは
 ●殺到する求職応募者を選定するスクリーニング業者の存在
 ●オンライン求人掲載枠の増加がもたらすリクルート市場の変化
 ●求職者が意識すべきキャリアの新たな売り込み方
 ●履歴書に代るキャリアポートフォリオの価値について
 ●崩れゆく就職情報の収益モデルと求人・求職の新しい関係
 ●就職成功率を向上させる履歴書作成代行サービスへの着目
 ●スポーツ選手に専門化した就職支援サービスの動向と可能性


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JNEWS LETTER 2006.6.14
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 ●崩れゆく就職情報の収益モデルと求人・求職の新しい関係
 ●プレミア化する若者労働力に向けた求人戦略と人材ビジネス
 ●凄腕ビジネスマンをヘッドハンティングする人材サーチ業の仕組み
 ●雇用のミスマッチ解消に求められる就職支援サービスの方向性
 ●オンライン上の上流社交場を目指すソーシャルネットワーク
 ●就職成功率を向上させる履歴書作成代行サービスへの着目
 ●就職活動のオンライン化で浮上する履歴書作成代行サイト