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子供への投資として考える 高級教育ビジネスの特徴と成長分野 |
written in 2005/7/1
欧米では所得の高い家庭ほど自分の子供に対して質の高い教育を受けさせる傾向が顕著に表われている。子供に対する教育は「親の義務」という考えから一歩進んで「教育は子供に対する投資」という発想が富裕層になるほど見られる。統計データからみても、高い教育を受けた子供ほど、大人になってから稼ぐ生涯年収は総じて高いことが実証されている。高い年収を稼ぐことだけが教育の目的ではないにしても、子供の教育が親の立場でも将来の生活を安定させるための“保険”になることは間違いない。
米国では小中学生(K-12)の教育水準を引き上げることを目的とした教育改革が進められていることもあり、教育サービスの選択肢が日本よりも広がってきている。一般の公立学校以外に多様な形態があり、特定分野に才能を持つ子供を支援する特別プログラムを持ったマグネットスクール、地域住民と一体となって運営されるチャータースクール、全寮制中高学校のボーディングスクール(寄宿学校)、在宅で学習するホームスクールやディスタンスラーニング(通信教育)がある。さらに民間業者による家庭教師や塾ビジネスの進展が近年では目覚しい。
また、9月が新年度にあたる米国の夏休みの過ごし方は日本と少し異なっていて、サマーキャンプと呼ばれる体験プログラムへの参加が盛んだ。特に最近ではプログラムの内容が多様化していて、家族で参加できるアウトドアレジャー型から、NASAで宇宙遊泳の体験やロケットを組み立てるスペースキャンプ、海外でのキャンプなどの他に、大学キャンパスで特別カリキュラムを学ぶといったアカデミックなプログラムが多数登場している。実はこのサマープログラムが、高級教育サービスとしての地位を固めつつある。
(注目の新規事業一覧へ)
●有名大学が展開するサマーキャンププログラムの仕組み
●子供の個性と才能を伸ばすための高級サマーキャンプ市場
●オンライン化する家庭教師サービスと自習ヘルプサービス
●高級教育サービスとオンライン教育との関係について
●米国の教育改革に学ぶ、教育現場の民営化で生まれる商機
●眠れる天才児を発掘・育成する教育ビジネスと潜在市場
●ゆとり教育時代に求められる、才能開発型教育ビジネス市場
●変化する親の教育観と求められるホームスクール支援市場
JNEWS LETTER 2005.7.1
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