遊園地やテーマパークなどの利益率を価格設定の変動によって最適化するシステムの開発が進められている。Pricetagは来場者の需要パターンを分析して、1日~1週間単位で変動するチケットの最適価格を導いている。
レジャー施設の収益を最適化する価格設定システム

JNEWS会員配信日 2017/7/24

 リアルビジネスにおいても、繁閑の偏りが大きな業界では、シーズンや時間帯によって価格を変動させることにより、設備の増強をすることなく、顧客を分散させて収益を最適化することができる。わかりやすい例では、電力会社の深夜電気料金、ホテルやレンタカーのシーズン別料金体系などがあるが、さらに高度な需要分析をすることで、時間ベースの動的価格が導入できる分野を掘り起こせる。

2006年にオランダで創業、米国と英国にも拠点を広げている「Pricetag」は、遊園地、動物園、水族館、テーマパークなどのレジャー施設を専門とした動的価格の分析システムを開発している。


レジャー施設の来場者には、最安の価格を求めて数ヶ月前からチケット予約をする顧客と、それほど価格に敏感ではなく、遊びに行きたいと思った時に任意のチケットを購入する顧客の、2つのタイプがある。Pricetagでは、それらの需要パターンを分析して、1日~1週間単位で変動するチケットの最適価格を導いている。

この価格システムでは、できるだけ安くチケットを入手したい人は、早期の購入をすれば良い。夏休みやクリスマスのような繁忙期でも、購入のタイミングを早めることで、安いチケットを入手できるチャンスがある。また、繁忙期を外せば、さらに安くチケットが購入できる。このように価格に敏感な消費者が増えると、施設の利益率は低下するが、実際には来場の直前にチケットを購入する消費者のほうが多いため、トータルでは動的価格の導入により、チケットの平均価格を引き上げることができる。

Pricetag

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